円安とサイバーセキュリティ~サイバーセキュリティ安全保障について考える

blog

こちらの記事に目を止められた方は、為替がサイバーセキュリティにどんな点で関係あるのかということについてご興味を持たれた方かと思います。今回は、世界および日本の経済状況がサイバーセキュリティにも影響してくるのではないかという観点から考察を行ってみたいと思います。

ご案内の通り、現在ドル円は未曽有の円安となっており、もうすぐユーロ円と同水準になるのではないかと解説する向きもあります。私が入社したころは、未曽有の円高で1ドル79.75円を付けた時代で、金融機関に入社し、新入社員研修を受けていた研修会館の昼食をとっていたら、そんなようなことがニュースで流れて「フーン」としか思わなかったことを思い出します。当時と今の状況をざっくり考えると、お店で売っているアメリカ製のスナックが、昨日は80円だったのが、今日は140円になっていたということです。約1.8倍です。仮に生活用品をすべてアメリカ製のもので賄っていたとして、ひと月の生活費が20万円(1ドル110円計算)とすると、約25万円(1ドル140円計算)になった計算となり、約1.3倍となり5万円も増加する計算となりますので、なかなか厳し状況に陥る方もいらっしゃるのではないでしょうか。

翻ってサイバーセキュリティについて考えていきたいと思います。まさに上記の状況が同様に当てはまり、仮にアメリカ製の製品を利用していたとしたら、運営コストもしくは仕入れコストが約30%増加することになりますので、総合計に占める比率にも寄りますが、大きな影響となる場合もあると思います。さて、そこから考えられる影響について、独断や偏見、やや突飛な内容もしくは論理飛躍を伴うかもしれませんが、考えてみたいと思います。

①企業がコストを抑えるために、製品のアップグレードや更新タイミングを遅らせる、もしくは導入自体を見送る

②海外のサイバーセキュリティ商材を扱う企業の収益が減り、人員や研究、啓蒙などにかけるコストを削減するようになる

③同様に社員採用を削減するようになり、そのような領域を学ぼうとする学生や生徒が減少する

④海外の旅行等の回数が限定され、最先端の技術等に触れる機会が減り、知見の向上スピードが遅れる などなど

サイバー空間はそれぞれの国からその主体の所在場所およびサーバの設置場所などを前提に何らかの法規制を受けますが、具体的な国境という概念の限定を受けずに展開されていると思われます。そして常に活動が行われ、最新の技術が導入されていることから、仮にその活動の中で、①のような理由で、日本に関する技術や設備が陳腐化したり、スピードが遅くなったりすることがあったとすると、最先端を行く国とのギャップは等比数列的に開き、埋めようとしても埋められないようような差が開いてしまうかもしれませんし、実際にサイバー攻撃などを大量に受け、実被害が発生してしまうかもしれません。

さらに、②③④の影響として、実際に日本においてサイバーセキュリティを担う人材が枯渇し、日本国内でサイバーセキュリティを賄うことができなくなると、さらに海外の製品やサービス・人材にその領域で依存せざるを得なくなると、今回のロシアの天然ガス供給の制限のような、サイバーセキュリティ安全保障が維持できず、国家運営全体への影響となるようになるかもしれません。

サイバー領域はもともと「グローバル化」を前提として構成されていると理解しており、「つながり過ぎている」がゆえに、いろいろな外的要因によって発生した事象の影響が、即時に直接流れ込んでくる性質もを持っていると思います。そのような性質を再度確認しつつ、逆の流れで世の中の事象との関係をたまには考えてい見るのも視野を広げる意味でよろしいのではないかと思います。

当社は、各種サイバーセキュリティ商材の販売も行っておりますが、サイバーセキュリティ関連のコンサルティングもサービスとして、ご用意しております。コンサルティングは、さまざまな内的要因、外的要因を複合的に検討することが肝要と考えており、また、一見関係ないと思われるような事象を考慮することを常に行うことで、他社では提供できない価値として差異化を図りつつ、ともに歩ませていただくことができるかと考えおりますので、何かありましたら、気軽にご相談いただければと存じます。

blog

Posted by Tomozo